学生の思想を読む

国ではなく国語に住む我々の、思考の差異を追求します。

Tea ceremony annual theme 2018 Japanese ver.

“Tea ceremony from the seventh heaven.”

かつての執行部が懸念していた、わが団体の人数減少を解決する時が到来した。グローバル化が進む昨今、我々は祖国の文化に対しての知見を持つ必要が出てきた。各々が、各々の理由を持って。ある人は、祖国の文化を後世へと継承するために。ある人は、他国への旅行経験で自国のことを尋ねられた時に、何も答えられなかった現実に突き動かされて。またある人は、特に理由など無いのかもしれない。何かの拍子に抹茶を飲み、或いは抹茶味の何かを飲み食いし、またある時に浴衣を着た時に、日本という国を網膜、音、肌、或いは第六感的な何かによって感じた。そこに大きな理由などない。ただ、何か、理屈では説明できない無形の何かがそこにあった。当人の思惑や精神的思想、学力的レベルや家庭的事情など、森羅万象をひっくるめてただ、この国の文化に触れたい。という思いでこの”創茶会”に参加しているのだろう。冒頭で、グローバル化が進むと述べたが、それによって自国の文化が改めて見直される傾向を予測している。多くは、異文化を求めるばかりに自国の文化を知らない現象が起こり得ることだろう。その理由に付随して、旅行する日本人が味噌汁を求めるように、異文化へ触れた後に完全に順応することは難しく、ホームシックならぬカントリーシックが起こる。自国の文化に触れることは気心を休めることに値する。故に茶道は七つの幸福を持ってそれを迎える。ここで出てくる7つの幸福とは、”利休七則”のことを指す。利休百首で認められている利休“七”則と、無常の幸福を意味する"seventh heaven"というイディオムを掛け合わせて、今回の年間テーマは構成されている。我々が求めることは、啓蒙であり周知である。様々な言語の飛び交うこの創価大学で、日本文化を広める。そして、茶会へ招待した客に異文化を尋ねる。

”日本では___があるのですよ。”
”へえ、私の国にも似た意味で___があるよ!”

 

狭い茶室を通した、精神的国境のない交流を目指して。
Tea ceremony from the seventh heaven.