学生の思想を読む

国ではなく国語に住む我々の、思考の差異を追求します。

「大きな革新」へ日本が到達するために

 日本は、「移民国」となっている事実に目を向けるべきである。外国人労働者に対する滞在期間の制度は、他の国とは違ったものが存在している。例えば、労働の為に来日した外国人に予め在留期間が定められているなどがあげられる。もちろん、いずれ帰る人であれば移住とは呼べないのだが、その後のことについて宮島・鈴木(2014)によると、外国人がその条件を満たせば、定住にふさわしい在留資格の取得が認められていると述べている。上記の現状が実際に起こりつつも、時の首相ですら頑なに「移民国ではない」とわざわざ発言している有様では、外国人労働者の定住への理解やそれに付随する配慮に関する施策などが生まれてこないのである。かつて、今の日本のように「移民国に非ず」という声が上がっていたドイツでは、政府が先駆けて国籍に対する意識の改革を行った。その結果、彼の国では移民と共に歩んで往く認識を受け入れるようになった。我が国も今後の発展の為には、客観的に自分を見つめ直すべきである。