中東=アラブではない。中東=イスラームでもない。
中東はアラブではない。
中東にはアフガニスタン、イラン、トルコ、イスラエル、キプロスなどの国がある。アフガニスタンではパシュトゥー語とダーリ語、イランではペルシャ語、トルコではトルコ語、イスラエルではヘブライ語、キプロスではトルコ語とギリシャ語が話されている。つまり、「アラブである」とは住民の母語がアラビア語であるということである。2012年の統計では、中東におけるアラブ国家では3億5000万、非アラブ国家で1億9000万から2億人の人口が確認されている。その中でも人口数が多く占められる非アラブ国家はイランとトルコである。
中東はイスラムではない。
イスラエルという国は多くのアラブ人が居住しておりイスラム教徒も多いが、当国は1948年ユダヤ人によって建国され、宗教はユダヤ教となっている。近年多く訪れている難民はパレスチナ人と呼ばれている。レバノンという国ではイスラム教徒とキリスト教徒が半々に住んでいる。これらのことから、中東イコールイスラムとは言えない。同じように、アラブイコールイスラムではないという主張も、レバノンを例にするとイスラム教徒が人口の半分を占めているため、これを否定することになる。