学生の思想を読む

国ではなく国語に住む我々の、思考の差異を追求します。

第3回 授業概要 コンピュータのハードウェアとソフトウェア

学んだこと
 IEEE調査による2020年のプログラミング言語ランキング1位はPythonである。
スーパーコンピューター京であっても、最適化問題の経路を計算することは難しいとされる。10の30乗を一瞬で計算可能となる量子コンピューターが現在注目されている。量子力学の原理を使い、通常のビットではなく量子ビットを使い計算する。コンピューターは0と1の二つの情報によって計算が行われる。量子ビットとは1ビットの部分に0と1の両方の状態を保つことが可能となるため、単純な1ビットの2乗の情報量を持つことが可能となる。量子とは、物質やエネルギーの最小単位のことを呼ぶ。電気信号の向きによって0と1が変化するが、そこに横向きの磁場を与えることによって0と1のどちらでもない状態を作る。この量子アニーリング理論を作った人は日本人であり、東京工業大学の西森さんである。アニーリングとは金属の焼きなましという意味である。銅とアルミの合金を焼きなましすると、金属分子のずれが生じ、空洞が生まれこれを転移と呼ぶ、これに熱を加えると転移が解消されもとに戻す。宇宙の万物は温度の高いところから低いところに戻る安定化を目指す。与えられた条件の中で一番安定した状態を探す問題を一瞬で解くことが可能となる。関係性の強弱の中で、最適な選択肢を選ぶことが出来るようになるが、現在は普通のコンピュータとそこまで速度が変わらない。30都市の巡回セールスマン問題はまだ解けていない。
 量子コンピューターの実現のカギは、1990~2000年にかけて日本の理化学研究所で行われていた研究がかかせなかった。超電導回路に電気を与えることで、二つの量子ビットの向きを同時に変えることができる。万能ゲート方式という別の方式での研究の方が、研究者の間ではむしろ注目されていた。

考察
 テレワークの流行りによって、web系の言語が人気を集めている。基幹系の言語もいまだに根強い支持を得ていることから、プログラミングの需要は増加傾向にあることがわかる。都市の色塗分け問題などの、機械にとって難しい問題が少しずつできるようになってきたことと、その技術が発達してきたことを実感する。30都市の巡回セールスマン問題などの、人間が判断したほうが早い問題はまだあるが、このあたりの壁を乗り越えることが出来れば、技術的特異点に近づけるだろう。高度なIT技術は、我々の生活を豊かにしうる可能性を含んでいるが、その技術がどのような構造をしており、またどのようなプロセスで意思決定が行われているかを知ることが必要となるだろう。