学生の思想を読む

国ではなく国語に住む我々の、思考の差異を追求します。

内的・外的キャリアと今後の学生生活について

自己の内的キャリアを初めとする、自分の将来のビジョンを定める指標の一つとして、
筆者は“社会福祉”と“文化的創造性”という二つのワードを捻出した。そもそも内的キャリアとは自分が将来どんな労苦をするかといった苦心的思想ではない。自身がその一生のうちに成し遂げたい目標、或いは知的興味を持つ概念を領域的に表すものである。これらのことから筆者は人類がこれまで成し遂げてきた英知である“文化”と、文化を創造してきた中で生み出された“福祉”という概念を筆者の内的キャリアとして定める。
 次に外的キャリアは、経済主体すべてに関わるNPO法人及びNGOを初めとする多国籍・他民族組織に焦点を当てた。選択の理由として、経済主体として定められる“家庭”、“企業”、“政府”のうち、どれか一つでも欠けてしまうと、文化というものは成り立たないからである。このことから、世界中の文化及び福祉に携われるNPO法人NGOを筆者の外的キャリアとして定める。
 キャリアデザイン基礎を受講してゆく中で、毎回のグループメンバーの方々から様々な話を伺った。将来的な展望が全くの未決であるという意見を除いて、ほとんど全員の方の共通項は人の役に立ちたいという考えであった。マズローの五段階欲求でいうところの承認欲求を満たしたいという考えは、自己の価値観が不安定な大学生の時期に起こりやすい。しかし、承認欲求を求めることそのものは悪いことではない。他者或いは他組織に対して、自己を自己たらしめることにより自己を認識するという考えのもと、成り立つのが社会である。上記以外にも新たな発見により、自己の内的・外的キャリアの定義付けが、より強固なものとなったことは言うまでもない。
 筆者の展望を達成させるための組織というものを未だ発見していないことから、今後
学生生活ではそれらを探すための調査を続けなければならない。また、既存の組織への依存による視野の縮小を防止するために、自分から行動を起こすことも考えていかなければならない。筆者は学生の間にNPO法人としての起業をする。そのための準備を進行中である。筆者の所属する経営学部には、同じように起業を志す同志が在籍しているが、彼らとの研鑽や情報収集を怠らないようにする必要がある。そして、起業に対しての行動が進行中のまま進まないといったことの無いように、セルフマネジメントを常に行う必要が求められる。その外にも、グローバル化が進む社会の中で生存してゆくためにも語学の才も求められる。公用語として名高い英語のみならず、ラテン語を祖とする西側諸国の言語を学ぶことが必要だと考える。近年爆発的な人口増加が激しい中国とインドにまで事業を展望できればこの限りではないため、当該国の言語にも挑戦してみる価値はありそうだ。これらの言語を学ぶことにより、多くの人々と出会い更なる福祉の発展にも繋がるし、より様々な文化や価値観に触れることが出来るようになる。
 大学4年間という長く見えて短い時間は貴重である。この限られた時間でどれだけ多くの出会いに触れることが出来るか。座学以外での勉強の場での行動が、今後の筆者の人生を決めることになるだろう。(1298字)